第2章 ~壊れ始めた精神~
「・・・っ、止め・・・ろ真田っ!」
「・・・っ!?」
数分間の格闘の末、やっとの所で政宗は、幸村の溝堕ち目掛けて足を振り翳した。
然し、蹴りが浅かった為か、突き放す程度のダメージしか与えられ無かった。
「真田、何の真似だ・・・っ!」
政宗は唇を拭い、息を荒くしながら叫んだ。
其に幸村は、只無言で政宗を見詰めていた。
「・・・・・・某、政宗殿の事が好きで御座る。」
「・・・・・・・・・AH? 好き?」
然し、不意に口を開いて、鋭い視線を向けたまま呟いた。
其に政宗は、唇を脱ぐって居た手を止めて問い掛けた。
「・・・冗談だろ?オレは男だぞ?」
「冗談では御座らぬ。某は、本気で政宗殿の事が好きで御座る。」
幸村は、政宗の問い掛けに奥さずに答えた。
打が、そんな幸村の告白に政宗は、心が揺さぶられる感覚が起こった。
自分の告白に動揺する政宗を見た幸村は、口元を緩めた。