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楔~貴方と供に堕ちて行く~

第2章 ~壊れ始めた精神~


「良かったで御座る。政宗殿に、某の告白が届いて。」
「・・・良か・・・った・・・?」

政宗は、幸村の発言に戸惑った。
打が、そんな政宗の反応に幸村は、口元を緩めたまま笑って居た。
然し、幸村が不意に呟いた一言に、政宗の顔が青ざめた。

「ウム。某はてっきり、片倉殿の事が好きなのかと思って居たので御座る。打が、政宗殿の反応を見て分かったで御座る。某にも、政宗殿と付き合える機会があると。」
「・・・・・・オレが・・・小十郎を、好き?」
「ウム。政宗殿に近付こうとすると、片倉殿に邪魔されるので言えなかったので御座る。おっと、某は此で失礼するで御座る。」
「・・・えっ?あ・・・アァ、又な、真田。」

幸村は、意気揚々と政宗の元を放れ、奥州を後にした。
政宗は其を、只見送る事しか出来なかった。


離れた場所で二人の様子を見て居た小十郎の顔が歪み始めた。
自分の居ない所で政宗が、幸村と一緒に居る事が耐えられる訳が無かった。
其も、自分の心中を告白する前に起こった、政宗と幸村の接吻。
其を見た小十郎の精神が、次第に、壊れ始めた・・・
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