第7章 ~政宗奪還作戦2~
そして直ぐ様佐助は、考えるのを辞め、表情を曇らせる幸村に質問した。
「・・・真田の旦那・・・少し、質問したいんだけど。」
「・・・・・・?」
「二人が遠乗りに出掛けた理由・・・何か聴いて無い?」
「・・・確か・・・片倉殿の様子が可笑しかったから、政宗殿が遠乗りに連れて行ったと申しておった・・・」
「・・・右目の旦那の様子が可笑しかった?」
其の一言に佐助は、顔を歪ませた。
(・・・独眼竜の旦那は、右目の旦那の心中に気付いて居た・・・そして、真田の旦那の心中を知った後の遠乗り・・・・・・ーっ!!)
そして佐助は、結論に辿り着いた。
其は、幸村にとって残酷な答だった。
「・・・真田の旦那、落ち着いて聴いてくれる・・・?」
「・・・う・・・・・・ウム・・・」
佐助の真剣な表情に幸村は、少し怯んだが、佐助の話に耳を傾けた。
佐助は一瞬言葉に詰まったが、覚悟を決めて話し出した。
「・・・っ・・・真田の旦那・・・・・・独眼竜の旦那は、右目の旦那と・・・駆け落ちした・・・」
「・・・・・・えっ?」
佐助の一言に幸村は、眼を見開いた。