• テキストサイズ

楔~貴方と供に堕ちて行く~

第6章 ~政宗奪還作戦~


打が、直ぐに表情を戻して、客人の相手は自分がすると申し出た。
そして、門番と言い争って居る幸村の元へ、歩を進めた。
城門では今だ、幸村と門番が争って居た。

「何故、政宗殿が居らぬのか、理由をお教え頂きたい!」
「俺が教えてやろうか、真田幸村殿?」
「成実様?!」
「成実殿?!」

思いがけない人物の登場で、幸村と門番兵は驚いた。
伊達成実は、政宗の従兄弟で、政宗や小十郎に続く猛者の一人だ。
そんな武人が、自ら政宗不在の理由を教えると言ったのだから、驚くのも無理は無い。

「梵は、所用で城には居ない。今日の所は帰ってくれないか?」
「・・・理由を、お教え頂きたい。何故、政宗殿が居らぬのか。」

成実は腕を組み、不機嫌そうに話し出した。

「・・・梵は今、こじゅ兄と一緒に遠乗りに出掛けてる。居場所は教えてくれなかったがな・・・此で、満足か?分かったら帰るんだな、武田の犬が・・・」
「・・・片倉殿と、遠乗りに?!何故で御座る?!」

成実の答に、幸村は怯まなかった。

/ 62ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp