第1章 突然の出会い
麗奈は小さい頃から神様の存在を信じ続けてきた。
何かの宗教に入っている訳ではないが、麗奈なりの信念を持っていた。
麗奈がその話をする度に、幸輝はそれをバカにしてきた。
「神様なんているわけないじゃん。天国や地獄なんてのも作り話だよ。もう子供じゃないんだから…」
麗奈は神様の存在を信じ続けたことで、魔法が使えたら…とか、私が神様になれたら…など、
子供染みた考えを持つようになっていた。
そんな矢先、天使と名乗る人が現れて、神様になるという話を受けて…
疑うのも当然だった。
本当に神様になれるのかという期待が半分、
何か面倒な事に巻き込まれてしまうのではという不安が半分、
その他の様々な思いが麗奈の頭の中を掻き乱した。