第3章 いざ、神世界へ
約500年前…
アレックも麗奈と同じように、急に神になることを告げられた。
その時の天使の説明が少し不十分で、アレック自身が舞い上がっていたこともあり、自分が神になることや魔法が使えるようになることなど、周りの人間に自慢しながら話してしまった。
話はみるみる広まっていき、神の領域を侵略しようと企む者も現れた。
当時の神様は元々が馬だったということで、馬なら簡単に倒せると考えていたのだ。
一方、神世界では、任命する者を間違えたのではないかなどと、天使たちの神様に対する批判が強まっていた。
だが、神が居なくなってしまえば地球も無くなってしまうので、状況の改善を最優先させた。
記憶を消すことや時間を戻すことなどの策が考えられていたが、その間にも地上の世界では、アレックを利用して神世界を侵略する準備が進められていた。
神様の首を討ち取った者が神様になれるんだと、人間たちは悪い欲望で溢れていた。