第10章 10
「…ちょっと花音ちゃん!
どういうつもり!?」
奈央は花音を責めた。
「えー?何で花音なわけー?」
「ふざけないで!
あんた絶対わざとでしょ!」
すると花音は顔を両手で包み
「ひどいよ、奈央ちゃん!
花音がそんなことするわけないのに!」
「嘘言わないで!あたし見たんだから!
瑞希を狙っているところも!」
そう奈央は花音が瑞希にボールを
当てようとしたのを見ていたのだ、
しかし、奈央がいた所は瑞希とは
離れていたため助けに入るのが
間に合わなかったのだ。
そう女2人が熱くなっているところに圭が止めに入る
「ま、まあまあ落ち着いて!
とりあえず俺らも片付けて保健室に行こうぜ!
瀬川ちゃんのこと心配だろ?」
圭の説得のおかげで落ち着いた奈央は片づけを始めた
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
一方保健室では
「お前さぁ無理すんなよ」
『初めは痛くなかったから・・・』
「はぁーー。」
『ごめんなさい』
「翔!先生連れてきたぜ」
「おう、ありがとな悠斗」
「これは結構捻っちゃったね…。
どうしたの?これ?」
『…と、友達のパスに気がつかなくて…
急にきたボールにびっくりして転んだんです…。』
「…そっか。一応念のため病院に行ってね。
それと今日はもう帰りなさい。」
「じゃあ、家まで送るよ。近いしな!」
「あ、俺も送る!」
『2人ともいいよ!歩けるし!
(本当は痛いけどこれ以上迷惑かけられないよ!)』
「こういう時は素直に甘えるもんだぜ!」
『じゃ、じゃあお願いします。』
「ん、それでいいよ!」