第10章 10
「こんなにしといて何が大丈夫だよ…」
『だって…みんなに迷惑かけたくなかったし』
「そんなの迷惑だとか思わねーよ!
逆に内緒にされるほうが迷惑なんだよ」
「そうだよ瑞希!
ちゃんと私たちに言って。」
『ごめんなさい・・・。』
「と、とりあえず保健室行かね?」
「そうだな
じゃあ俺こいつを連れて行くよ
歩けねぇだろーし。」
「俺も行くよ!
ケガしたのも黙ってたのも俺だから…」
『そ、そんなの悪いよ!
1人で行けるから!!』
「はぁー、ケガ人は黙ってろ…」
『いや、本当に大丈夫!
1人で行けるから!』
「ぐちぐちうるせーよ」
翔はそう言うと瑞希を持ち上げた。
『わっ!!』
「ケガ人運ぶにはこれが早い!
悠斗!お前職員室行って先生呼んで保健室に来い!」
そう言って翔は保健室へ歩いていき
悠斗は悲しげな顔をしながら
2人の後に続いて体育館を出て行った。