第8章 ８

「瑞希おはよー！」
『奈央おはよー！』


「てか！何で鈴宮くんと一緒に登校してんのよ！？
まさか、もう付き合ってるとか？」


『違うよー！翔くんが一緒に行こう
って言ってくれただけ！』


「(鈴宮くんも瑞希のこと好きなはず…
かまかけてみるか)

ねぇねぇ鈴宮くん！」


「…なに」


「(ぷぷっ、瑞希とあたしとの態度違いすぎ！)
鈴宮くんってさ、好きな人いるの？」


「…いねぇけど」


「ふーん？じゃあどんな子がタイプなの？」



すると翔はチラッと瑞希を見た

その行動を奈央が見逃すはずがなかった。



「タイプとか言わなきゃダメか？
好きになった奴がタイプじゃないのか？」


「(うわぁカッコいいな、こいつ！)」


「そっか！」




「俺！俺のタイプは瀬川ちゃん！」


「(あんたには聞いてないわ！)
んー、白河くんは見てたらわかるかなー！」


「え、まじ？瀬川ちゃんにバレてたりしないよな！？」


「瑞希は鈍感だから気づいてないよ！」


「そっか！てか桂木っち！頼みがある！」


「(どーせ・・・)何？」


「瀬川ちゃんに俺のことどう思ってるか聞いてくれよ！」


「(はいビンゴー！)
いいけどさー、間接的で聞いて白河くんはいいわけ？」




奈央はそう言いながら翔の方をチラッと見た。