第6章 あとがき
1.触れてみたかったから 創作までのあらまし
いろいろ理由はありますが、一番の理由は、
「お釣りはいらない」とレンが申し出たところを、涼子が現実的な理由で断るシーンがどうしても書きたかったから、というものです。
こういうあり得そうであり得ないシチュエーションにとても憧れがあるようです。
だから夢小説をかいてしまうんだろうなーなどと考えてしまいます。
2.夢小説観
タイトルにあるとおり「触れる」ということに強いこだわりがあります。
恋って触れたくて触れたくてたまらない、ひとつになってみたいそういう気持ちが一番なんじゃないかなーと思うのです。
どんなに頑張っても人間ドロドロにとけて同化することは不可能なので、少しでも近くにと、ひとを抱きしめたくなるんだとおもいます。
抱きしめれば抱きしめるほど、一つになれないってわかって虚しくなるのに、人間とは、と思う瞬間でもあります。
抱きしめ方にはいろいろあるので、今回レンというキャラクターはとてもやりやすかったといえます。
これがもし音也だったら、涼子は向かい合わせにしか抱きしめられてないとおもいます。
ありがちなのですが、フェミニストや女たらしキャラにこそ、本当に好きなひとの前では不器用であって欲しい、という私の願望がダダ漏れしているのがお分かりいただけるとおもいます。
ギャップってたまらないものですね。