第1章 急に動物化 前篇
一声あげて気重くなった腰を上げる。 クリスは気配を消すとシャルの部屋へ向かおうと、廊下へ出た。
シャルへの部屋までそう遠くない。クロロと会う確率も低いだろう。
そう思いながら、部屋へと続く廊下を曲がった瞬間、現在会いたくないNo1に出くわしてしまった。
思わず口から洩れる、驚きの声
「あ!!」
「え!?!?」 (見つかったーーーーーー!!!!!!)
全速力で逃げるが、クロロの足の速さにかなうはずもなく、あっという間に追いつかれ気がつけば、廊下の端へと追いつめられてしまった。
クリスは壁に張り付くと、クロロを見返す。耳も尻尾も臨戦体勢に入っており、天井へ向かってピンっと立ちあがり、毛も逆立っているようである。
クロロは片方の口端のみあげてにやつくと、ゆっくり私に向かって歩いてくる。
「その素敵な格好はどうしたんの?」
「・・・・・知らない」
私はプーっと頬を膨らまして、顔をそらした。
「知らないはずないだろう?」
クロロはクリスの顎に手をかけると、無理やり真正面を向けさせる。
「変態、変態!クロロの変態、触わんないで~><」
声にそうは出すものの、クロロの発するオーラに圧倒されて委縮してしまう。
先ほどまではピンっとたっていた耳も尻尾も今や、ペタンっと力なく垂れてしまっている。
観念して大きなため息をはくと
「・・・・。朝起きたら、こうなってたのよ。今からシャルのところに行って、この耳と尻尾のこと聞こうと思ったの。」
「へぇ・・・シャルのところね・・・・。俺の持ってる古書に、猫耳と尻尾のこと乗ってる文献あるけど、シャルを頼るクリスには見せてやんない。」
意地悪そうに微笑みながら、そう言い返す。
「え!?!?これの直し方知ってるの!?!?クロロ様~!!お願いします><私の体直してください。」
さっきほどまで、変態とののしっていた口はどこへやら、低姿勢でクロロへ頼み込む姿がそこにはあった。
「ま、いっか。直してやるから、俺の部屋においで。」
(クロロが直し方知ってるなんて、本当にラッキーvvこの体とはおさらばよww) クリスが心中そんなことを考えていたとき、クロロが黒い笑みで微笑んでいた事などクリスは知る由もなかった。