第16章 雄英文化祭編
「ありがとう。お姉ちゃんも、エリちゃんのこと大好きだよ」
「……ほんとう?」
「もちろん」
そのやり取りを見て、ねじれはますます目を輝かせた。
「やっぱり家族みたい!ねえねえ、ふたりって、いつからそんなに仲良しなの?」
その質問に、おもちは一瞬だけ言葉を選んだ。
「……少し前に、出会う機会があってね」
嘘ではない。
ただ、すべてを話せないだけだ。
「そっかぁ!素敵な出会いだったんだね!」
ねじれは深く考えることなく、にこにこと頷いた。
「エリちゃん、また遊びに来てね!今度は私とも一緒にお話ししよう!」
「……うん!」
エリが頷くと、天喰も小さく手を振った。
「……またね、エリちゃん」
「さようなら、先輩方」
おもちは丁寧に挨拶を返し、再びエリの手を引いて歩き出した。
その後ろ姿を見送りながら、ねじれは首を傾げる。
「ねえ、天喰くん」
「……何?」
「おもちちゃんって、すっごく綺麗で大人っぽいのに、エリちゃんといるときは、なんだか雰囲気が違うね!」
「……そうだね」
天喰は、ふたりの姿を思い返した。
おもちの微笑みには、普段の彼女が持つどこか近寄りがたい雰囲気がなかった。
まるで、長い間離れていた大切な人と、ようやく一緒に過ごせているような。
そんな温かさがあった。
「……エリちゃんも、すごく嬉しそうだった」
「ね!また会えるといいなぁ!」
ねじれの声が、廊下に明るく響いた。