第13章 ヒーロー仮免試験
そして。
合格者と不合格者がそれぞれの道へ向かい、雄英の仮免試験は幕を閉じた。
「じゃあな、雄英!」
士傑の生徒たちも帰路につく。
その中で、緑谷はふと思い出した。
「そうだ……!」
毛原へ駆け寄る。
「現見さんと話したいんですけど……」
「ああ、現見ならもう帰ったぞ」
「えっ?」
「ここ三日くらい、なんか様子がおかしかったんだよな」
「三日……?」
緑谷は首を傾げた。
「体調でも悪かったのかな……」
その頃。
会場を離れた現見ケミィは、一人で歩いていた。
「…………」
その姿が、少しずつ変わっていく。
髪。
顔。
身体つき。
やがて。
そこにいたのは――
現見ではなかった。
「……」
彼女は笑う。
個性――変身。
血を摂取することで、その血の持ち主へと姿を変える個性。
つまり。
ここ数日、雄英の試験会場にいた「ケミィ」は――
本物ではなかった。
トガヒミコは、静かに歩いていく。
その笑顔の奥には、別の目的があった。
雄英の生徒たちが仮免許を手にした、その裏側で。
敵もまた。
少しずつ動き始めていた。