第11章 霽雨
その無条件の救いに、私の胸の奥の氷が、今度こそ完全に溶けていくのが分かった。目頭が熱くなり、涙が溢れて止まらせることができない。
ベッドから少し離れた壁に寄りかかり、その全てを静かに見守っていた五条先生が、目隠しの奥の目を優しく細めて、ぽつりと温かい声を投げかけてくれた。
「……よかったね、雫」
すべてを知っていた先生は、あえて私自身の口からみんなに伝えるのを静かに待っていてくれたのだ。先生のその一言には、大人の深い包容力と、みんなに受け入れられた私への心からの祝福が込められていた。
『っ……はい……っ、ありがとうございます……みなさん……っ!』
私は憂太くんに手を握ってもらい、みんなのぬくもりに包まれながら、生まれて初めて、自分の居場所を見つけたような深い安心感の中で、声を上げて子供のように泣き続けた。
——こんなに泣いたのは、百合が亡くなった日以来かもしれない。