第5章 小糠雨
「ね? だから言ったでしょ〜? みんなすっごく良い子たちなんだって」
突然、それまで静かに見守っていた五条先生が、背後からひょっこりと現れた。
『わ、五条先生……!』
「げっ。悟、いつからそこに居た」
真希さんが露骨に嫌そうな顔をする中、先生は私の頭をぽんぽんと優しく撫でながら答える。
「最初からだよ〜。まぁ、これで雫も一安心だね。
みんなで守るって言ってくれたことだし、早速午後から、雫を守るための力をつけるためにも、今まで以上に、ビシバシ訓練をしていこう!」
「い、今まで以上……。
確かに、僕たちがもっと強くならなきゃ、五月雨さんのことをちゃんと守れないもんね。五月雨さん、僕、頑張るね」
憂太さんが真っ直ぐな瞳で私を見て、優しく、だけど強い決意を込めて微笑んでくれた。
——ここから、私の高専での日々が始まろうとしていた。