第2章 酔い覚まし…【銀時】
トン。
私の背中が壁に触れた。
ハッとして顔を上げると、銀さんは一瞬不敵に笑い、壁に手をついた。
「。」
「は、はい…//」
どうしよう…。
なんか、いつもの銀さんと違う…。
それに、なんだかすごく恥ずかしい…//
相変わらず銀さんは私を見つめたまま。
「どうしたァ?(ニヤ)」
少しいじわるそうに、私の顔を覗き込んでくる。
ダメだ!
もうこの恥ずかしさに耐えられない!
そう思って目を閉じると…
「!?……んッ」
唇に柔らかな感触。
これって……えぇぇっ!!?
銀さんに聞こえるんじゃないかってくらい、鼓動が大きくなる。
自分の顔が火照っていくのがわかった。
「俺の一番大切なものは、お前だ。」
「銀さん…」
「ったく。柄じゃねェ事はするもんじゃないな…//」
銀色の髪をわしゃわしゃとかきながら、少し逸らした銀さんの顔は、ほんのり赤くなっていた。
「銀さん…。私、ちゃんとわかりましたから…その…銀さんのお気持ち…//」
「わかりゃあ、いいんだよ…」
そう言って、銀さんは少し俯いた。
どうしたのかな?と顔を除きこむと…
「!?….ひゃッ…//」
不意打ちのキス。
今度はなかなか唇を放してくれない。
銀さんの手が、優しく私の頬に触れる。
「……んッ…//」
銀さんの舌の感触がこそばゆくて、思わず声が漏れる。
私の声に応えるかのように、キスが激しくなる。
優しく、時々激しく…。
二人は暫く唇を重ねたまま、気持ちを確かめ合った。
唇を放した銀さんは、壁に両手を付き、私のおでこに自分のおでこを重ねながら、呟いた。
「…いい酔い覚ましになったな」
「はい…//」
ーーーおしまいーーー