第22章 押し倒す
「なら、別の方法にしよう」
「え?」
「俺が寝ればいい」
そう言って、脹相はソファの上に横になる。
「これならどうだ?」
「……」
私はしばらく脹相を見下ろす。
「……これならできる」
そっと彼の胸元に手をついて、身体を近づける。
脹相が少し目を見開いた。
「……」
「どうしたの?」
「いや……」
耳が赤い。
「お前が上にいるのは、少し……新鮮だ」
「ふふ」
私はそのまま、脹相の顔を覗き込む。
「じゃあ、キスするね」
「ああ」
返事を聞いてから、そっと唇を重ねる。
ちゅ。
一瞬だけ触れて、離れる。
「……」
「……もう一回」
脹相の手が私の腰に回る。
「今度は俺から――」
「だーめ」
私は笑って、もう一度上からキスをする。
「今日は私からする日なの」
「……分かった」
脹相は大人しく目を閉じる。
もう一度。
ちゅ。
そして、額にも。
「……これで満足できそう?」
「ああ」
「本当に?」
「……いや」
「え?」
脹相が目を開ける。
「もう少し」
「ふふっ」
「駄目か?」
「……いいよ」
そう答えると、脹相は嬉しそうに目を細めた。
「ありがとう」
そして私は、もう一度だけ。
今度は少し長めに、彼へキスをした。