• 小
  • 中
  • 大
  • テキストサイズ

②呪術廻戦〜脹相と恋人〜

第22章 押し倒す


夕方。ソファでくつろいでいた脹相の隣に座ると、ふと思った。

―今日は、私から脹相を押し倒してみたい。
いつも抱きしめられるのは私のほう。
頭を撫でられるのも、頬にキスされるのも、全部脹相から。

だから今日は、ちょっとだけ仕返し。

「脹相」

「ん?」

名前を呼びながら、そっと肩に手を置く。

「……?」

そのまま、ぐっと押してみる。

「……」

 脹相は微動だにしない。

「……あれ?」

もう一度。今度は両手で肩を押す。

「ん……」

脹相が少し首を傾げる。

「どうした?」

「倒れて」

「……?」

「いいから」

「……分かった」

 脹相は言われるまま、少しだけ背もたれに寄りかかる。

 けれど、そこから先が動かない。

「……」

「……」

「脹相」

「なんだ」

「重い」

「……すまない」

「いや、脹相が重いっていうか……」

 再び押す。

 ぐっ。

 びくともしない。

「……なんで?」

「俺にも分からない」

「筋肉?」

「たぶん」

「ずるい」

「……」

脹相が少し笑う。

「お前、俺を押し倒したかったのか?」

「……そう」

「なぜ?」

「いつも脹相にされてるから、今日は私がやってみたかったの」

「……そうか」

 脹相は少し考えてから、私の手を取る。
/ 309ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp