第19章 任務後のうたた寝
「ふふっ」
「……ほら」
野薔薇が悠仁の肩を軽く叩く。
「今の笑い方。いつもの笑顔じゃん」
「ほんとだ」
悠仁が笑う。
「脹相の前だと、もっとふわってなるんだよな」
「……もう、その話やめてよ」
私は恥ずかしそうに言う。
けれど、脹相は隣で静かに笑っていた。
「俺は嬉しいが」
「脹相まで……!」
「だってさ」
悠仁が楽しそうに笑う。
「脹相の隣にいるとき、すごく安心してる顔してるもん」
「……そうね」
野薔薇も頷く。
「見てるこっちまで分かるくらいよ」
「そんなに分かりやすいかなぁ」
その表情を見て、悠仁と野薔薇は顔を見合わせる。
「自分で気付いてないっぽい?」
「全然違うのにね」
二人が小声で言う。
「……聞こえてるからね」
私が少しむくれて言うと、悠仁が声を上げて笑った。
野薔薇もつられるように笑う。
恵は呆れたように息を吐きながらも、どこか安心したような表情を浮かべていた。
教室に、三人の笑い声が響く。
夕暮れの光の中で、私は少し恥ずかしくて、それでもどこか嬉しくて。脹相の隣で、小さく笑った。