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②呪術廻戦〜脹相と恋人〜

第14章 膝にかけた上着


任務を終えた放課後。
教室には、夕方の静かな空気が残っていた。

教室の後ろには、椅子が三つ並べて置かれている。
私はそれを使って、横になるようにして眠っていた。

任務でよほど疲れたのだろう。
頬を椅子にぺったりと付け、すっかり眠り込んでいる。

その少し離れたところに、恵がいた。
帰る支度をしながら、何度か私のほうを見る。

「……まだ起きないか」

恵は小さく呟いた。
起こそうかとも思ったが、寝顔を見る限り、かなり疲れている。

「……まあ、いいか」

そのままにしておこうとしたところで、窓から風が入ってきた。

私のスカートが少し揺れる。

恵は一瞬そちらを見ると、ため息をついた。

「……寒いだろ」

自分の上着を脱いで、私の足元へそっと掛ける。

起こさないように、それだけして。

「これならいいだろ」

そして自分の席へ戻る。

帰ってもよかった。
けれど、こんな状態の私を一人残していくのも少し気になった。

幼馴染として、起きるくらいまでは見ておくか。
その程度の気持ちだった。

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