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②呪術廻戦〜脹相と恋人〜

第13章 がっつきすぎ?


その日の夕方。

任務を終えた脹相と合流すると、彼は私の姿を見つけた途端、いつものようにこちらへ歩いてくる。

「待たせたな」

「ううん。お疲れさま」

そう言うと、脹相が少しだけ目を細めた。

「……どうした?」

「え?」

「今日は、いつもより嬉しそうだ」

「……そう?」

「ああ」

そして、周囲を確認してから、そっと私の頬に手を添える。

「……キスしてもいいか?」

「……うん」

触れるだけの、優しいキス。

離れたあとも、脹相は私の顔をじっと見ていた。

「……もう一度してもいいか?」

その瞬間、昼間の野薔薇と真希ちゃんの言葉を思い出す。

――好きなだけしてあげたくなる。

「……うん」

今度は私から少しだけ顔を近づけた。

脹相が目を見開く。

それから、とても嬉しそうに微笑んだ。

「……そうか」

もう一度、唇が重なる。

離れて。また重なる。

「……脹相」

「なんだ?」

「今日、ちょっと多くない?」

「そうか?」

「うん」

「……嫌か?」

少しだけ不安そうに尋ねる脹相に、私は首を横に振った。

「ううん」

そして、恥ずかしさをごまかすように、小さく笑う。

「むしろ……もっとしてほしい」

「……」

脹相が固まった。

耳まで真っ赤になっている。

「……脹相?」

「……それは」

珍しく言葉に詰まったあと、彼は私をそっと抱き寄せる。

「……際限がなくなるから、あまり言わない方がいい」

「ふふっ」

「俺は、お前が望むなら……いくらでもしたくなる」

その言葉に、今度は私の方が何も言えなくなった。
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