第10章 俺はリードされっぱなし
「最初はもちろん怖いよ」
私は少し笑う。
「嫌だったらどうしようとか、困らせたらどうしようとか」
「…………」
「でも、脹相ならちゃんと受け止めてくれるって思えるから」
「……俺を信じているから、するのか?」
「うん」
脹相はしばらく私を見つめていた。
やがて、握っていた私の手をゆっくり握り返す。
「……嬉しい」
「ふふっ」
「本当に嬉しい」
少し照れたように目を伏せる。
「なら……俺も、お前のことをもっと安心させられるようになりたい」
「もう十分だよ」
「それでもだ」
脹相は真面目な顔で言う。
「俺も、自分からしてみたい」
「うん」
「……お前が喜んでくれるなら」
「絶対嬉しい」
そう答えると、脹相は少し安心したように息を吐いた。
けれど。
何かを考えるように、また黙り込む。