第78章 卒業〜卒業式〜
「先輩」
「ん?」
「もう一つ、あります」
「え?」
「後ろ、見てみてください」
「後ろ?」
言われるまま、振り返る。
そして。
息が止まった。
「……脹相」
校門の少し手前。
そこに、脹相が立っていた。
私をまっすぐ見ている。
そして、その腕には
大きな花束が抱えられていた。
「……」
一瞬、何も言えなかった。
白や淡い色の花を中心にした、綺麗な花束。
それが夕方の光を受けて、柔らかく見える。
脹相が、ゆっくりこちらへ歩いてくる。
「卒業、おめでとう」
そう言って、花束を差し出す。
「……これ、私に?」
「ああ」
受け取るとそれは両腕で抱えるほどの大きさだった。