• 小
  • 中
  • 大
  • テキストサイズ

②呪術廻戦〜脹相と恋人〜

第75章 卒業〜しおり〜



卒業式まで、あと少し。

教室では、卒業に向けた話題が増えていた。

寄せ書きのこと。

卒業式の日に何をするか。

先輩や後輩との最後の思い出。

そんな話をしていたある日の放課後だった。

「先輩」

廊下を歩いていると、後ろから声をかけられた。

振り返ると、よく話しかけてくれる後輩の女の子が立っている。

「どうしたの?」

「あの……先輩、卒業しちゃうじゃないですか」

「うん」

「だから、その……」

後輩は少しだけ恥ずかしそうに視線を落とした。

「何か、卒業の記念に欲しいなって思って」

「記念?」

「はい。ボタンとかじゃなくてもいいんです。先輩からもらったものなら、何でも嬉しいので」

その言葉に、少し考える。

ボタン。

卒業式の定番なのは知っている。だけどボタンは数が限られていて数人の子にしかあげられない。

せっかく欲しいと言ってくれているのなら、何か自分らしいものを渡したかった。

「じゃあ……しおりは?」

「しおり?」

「うん。私、本読むの好きだし。よく作るんだけど、使えるものがいいかなって」

そう言うと、後輩の顔がぱっと明るくなった。

「欲しいです!」

「本当に?」

「はい!」

「じゃあ、作るね」

「ありがとうございます!」

その笑顔を見て、私も嬉しくなった。

/ 309ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp