• 小
  • 中
  • 大
  • テキストサイズ

②呪術廻戦〜脹相と恋人〜

第72章 年末年始〜大晦日


「お前がそこにいるからだろう」

「僕だって寒いんだよ」

「布団を掛ければいいだろう」

「掛けてるよ」

「なら離れろ」

「えー」

五条がようやく身体を少し起こす。
けれど、腕はまだそのままだ。

「……」

脹相の眉間に皺が寄る。

「その手もどけろ」

「え?」

五条が自分の手を見る。

「ああ、これ?だって僕の方見てくれないしさ~」

「だからといって――」

「家族なんだから、少しくらい近くたっていいでしょ~」

「……」

脹相が言葉を失う。
五条はそんな脹相の顔を見て、さらに楽しそうに笑った。

「え、もしかして」

「……何だ」

「こういうこと、したことなかった?」

「……何?」

「この子に抱きついたこと」

「…………」

「もしかして、触ったこともなかった?」

「五条」

脹相の声が低くなる。

「ごめんごめ~ん」

全然申し訳なさそうではない。

「知らなかったよ」

「そういうことを言っているんじゃない」

「じゃあ、どういうこと?」

脹相は眉間に皺を寄せる。
彼女はまだ眠っている。

その背中に五条がぴったりとくっついていることも。
その腕が彼女を抱きしめていることも。

どうにも気に入らない。

「……恋人の背中に、他の男が抱きついていることが嫌なんだ」

「…………」

五条が一瞬黙る。

そして

「ふーん」

「……何だ」

「嫉妬?」

「……そうだ」

脹相は迷いなく答えると
五条が少し目を丸くする。

「へえ」

「だから、どけ」

「はいはい」

ようやく五条が腕を離す。
そして、彼女から少し距離を取る。

「そんなに怒らなくてもいいじゃん」

「怒るだろう」

「分かったよ」

五条は自分の布団へ戻りながら、楽しそうに笑う。
脹相は再びあなたへ視線を戻す。

そして、肩から落ちていた布団をそっと引き上げ、今度はちゃんと、彼女の肩まで覆う。

「……」

その手を離そうとした時。

「ん……」

彼女が小さく身じろぎした。
そして、眠ったまま脹相の方へ少し身体を寄せる。

/ 309ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp