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②呪術廻戦〜脹相と恋人〜

第69章 年末年始〜年末



年の瀬。
そろそろ大掃除をしなければならない時期になっていた。

私は五条家に保護してもらっている身でもあるから、年末の大掃除を手伝うために、数日間だけ五条家に泊まり込むことになっている。

「じゃあ、行ってくるね」

五条家の玄関先。
荷物をまとめた私の隣には、見送りに来てくれた脹相が立っている。

「……本当に数日だけか?」

「うん。大掃除が終わったら帰るよ」

「そうか……」

そう言いながら、脹相はどこか寂しそうだった。

私も同じだった。

たった数日。
それだけなのに、離れて暮らすことを考えると、なんだか落ち着かない。

「毎日電話する?」

「……いや。声を聞いたら余計に会いたくなる気がする」

「ふふ、私も」

そんな私たちの会話を、少し離れたところで聞いていた五条さんが、突然口を挟んだ。

「ねえ、脹相」

「……なんだ」

「脹相も泊まってく?」

「え?」

思わず私と脹相が同時に五条さんを見る。

五条さんは、いつもの調子でにこにこしていた。

「別に部屋くらいあるし。年越しなんだから、二人でいたほうが楽しいでしょ」

「泊まる!」

即答した。

脹相が驚いたようにこちらを見る。

「おい、まだ俺は――」

「五条さんがいいって言ってるんだから、泊まろうよ!」

「……」

「ね?」

私が笑いかけると、脹相は少しだけ困った顔をして、それから小さく頷いた。

「……お前がそうしたいなら」

「やった!」

思わず脹相の腕に抱きつく。

その様子を見た五条さんが、呆れたように笑った。

「はいはい。ラブラブなのは分かったよ」

「だって、何日も離れてるの嫌なんだもん」

そう言ってから、ふと思い出した。

「それに、私が大掃除してる間、脹相がいてくれたら助かるし」

「俺が?」

「うん」

私は五条さんを指差した。

「五条さん、私が忙しくしてると、すぐ呼び出してくるから」

「えー? そんなことないよ?」

「あるでしょ」

「あるな」

脹相まで頷いた。

「ほら!」

「脹相までそっち側!?」

五条さんが大げさに傷ついた顔をする。

「だから、私の代わりに脹相に相手してもらおうと思って」

「なるほど」

脹相が妙に真剣な顔で頷く。

「任せろ」

「任せないでよ!」

五条さんの声が響く。

私は思わず笑ってしまった。
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