第66章 クリスマス〜朝
翌朝、カーテンの隙間から差し込む朝の光で、私は目を覚ました。
まだ少し眠気の残る頭で身を起こすと
隣の部屋から物音が聞こえてきた。
「……五条さん?」
部屋を出ると、五条さんがすでに起きていた。
「おはよ」
「おはよう。早いね」
「僕、朝強いから」
「嘘」
「なんで?」
「いつも寝てるじゃん」
「今日は特別」
そう言って笑う。
でも、昨日よりずっと表情が柔らかい。
五条さんは私を見ると、少しだけ目を細めた。
「」
「ん?」
「昨日はありがとね」
「……ううん」
「僕、ちゃんと眠れたよ」
そう言いながら、五条さんの手が私の頭に伸びてくる。
くしゃ、と優しく撫でられる。
「そっか」
「うん」
「それならよかった」
もう一度、頭を撫でられる。
「がいてくれて、よかったよ」
「……私も」
私は少し笑った。
「五条さんと過ごせてよかった」
「そっか」
五条さんが満足そうに笑う。
「じゃあ、朝ごはんにしようか」
「私、作るよ」
「え、いいの?」
「うん。昨日は五条さんがケーキ買ってくれたし」
「じゃあお願いしようかな」
キッチンに立って、簡単な朝ごはんを作る。
ベーグルに卵、それから、温かいスープ。
特別なものではないけれど、二人で食べるには十分だった。
「いただきます」
「いただきます」
向かい合って朝ごはんを食べる。
「おいしい」
「ほんと?」
「うん」
「よかった」
「が作るものはいつも美味しいんだよね」
「大げさ」
「本当だよ」
そんなことを話しながら、ゆっくり朝ごはんを食べる。
昨日とは違って、今日は明るい朝だった。