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②呪術廻戦〜脹相と恋人〜

第65章 クリスマス〜イヴ



しばらくして、五条さんがぽつりと言った。

「……はぁ、今年も来たなぁ」

「うん」

「思い出すんだよね」

「……夏油さんのこと?」

「うん」

声が少しだけ低くなる。

「こういう日は駄目だなぁ」

私は何も言わなかった。
ただ、五条さんの髪をゆっくり撫で続ける。

「忘れられないよね」

「……うん」

「忘れなくていいと思うよ」

五条さんが目を開ける。

「」

「ん?」

「ありがと」

「何が?」

「今日、ここにいてくれて」

「当たり前だよ」

私は笑う。

「私がそばにいるからね」

「……そっか」

五条さんは、また目を閉じる。

「じゃあ、もうちょっとだけこうしてて」

「うん」

私はそのまま、五条さんの髪をゆっくり撫で続けた。
やがて、五条さんの呼吸が穏やかになっていく。

「……寝た?」

返事はない。

私は小さく笑って、もう一度だけ髪を撫でた。

「おやすみ、五条さん」

そっと立ち上がり、こたつを出る。

「私を強くしてくれたのは五条さんだよ」

今日はもう、五条さんを起こさないようにしよう。
私は自分の荷物から着替えを取り出し、そのままお風呂へ向かった。

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