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②呪術廻戦〜脹相と恋人〜

第60章 ハロウィン〜朝の妄想


「五条さん」

私は呆れたように五条を見る。

「脹相が私を困らせようとするわけないでしょ」

「えー? そうかなぁ」

「そうだよ」

「脹相、どう?」

「…………」

突然話を振られた脹相は、答えようとして――言葉に詰まった。

自分が彼女を困らせる。
その言葉を聞いた瞬間、脳裏にいくつかの想像が浮かんだ。

例えば、彼女が何も知らずに近づいてきたところで、後ろから抱きしめる。驚く私の顔を見て、そのまま離さない。

あるいは、そっとそばにいって頬に口づける。

「…………」

脹相の顔が少し熱くなる。

だがらそれとは別に、朝のことを思い出してしまった。

 ――『イタズラしちゃうからね』

もし、逆に私からそんなことをされたら。
目の前まで近づいてきて、悪戯っぽく笑って

『お菓子がないから……イタズラね』

「…………っ」

脹相は思わず顔を背けた。

「脹相?」

「なんでもない」

違う。今のは考えるな。

自分がする側ならまだ気を保てる。
だが、彼女にされるとしたら。

そちらの方が、と思って

「…………」

脹相は片手で口元を覆った。

自分から私に何かをするより、彼女が自分にしてくれる方が

「…………いや」

小さく首を振る。
何を考えているんだ。

しかし、頭の中ではすでに結論が出てしまっていた。


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