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②呪術廻戦〜脹相と恋人〜

第58章 棒付きキャンディ


リビングで、私は棒付きの飴を舐めていた。
甘いいちごミルク味を口の中で転がしていると、廊下から足音が聞こえてくる。

「……何をしている」

「飴食べてるの」

脹相がこちらを覗き込む。
私は少し笑って、テーブルの上に置いていたもう一本の飴を手に取った。

「脹相のもあるよ」

「俺の?」

「うん」

差し出すと、脹相はそれを受け取る前にじっと見つめた。

「……何味だ?」

「いちごミルクだよ。美味しいよ!」

そう言うと、脹相は飴を見つめたまま少し考え込む。

「……いちご、か」

「そう。甘くて美味しいよ」

「そうか」

どうやら食べるか迷っているらしい。
その様子がなんだか可愛くて、私はふと思いついた。

「じゃあ……」

自分の持っていた飴を少し口から離して、脹相へ差し出す。

「少し舐めてみる?」

ほんの少し、からかうつもりだった。
脹相は差し出された飴を見て、それから私を見る。

「……そうか」

そして一歩、こちらへ近づいた。

「え?」

次の瞬間。
唇に、柔らかな感触が触れた。
ほんの一瞬のキス。

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