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②呪術廻戦〜脹相と恋人〜

第6章 初めてのキス


しばらくして、脹相が小さく息を吐く。

「……これで、合っているのか?」

思わず笑ってしまう。

「うん」

「……そうか」

脹相の耳が赤い。
それを見ていたら、私まで恥ずかしくなってくる。

「……脹相」

「なんだ?」

「ありがとう。……おやすみなさい」

そう言って、私は一度だけ部屋の扉へ向き直った。

けれど――

足が止まる。

さっきの感触が、まだ唇に残っている気がする。

ほんの一瞬だったのに。

思い出すだけで、胸がまたどきどきしてくる。

振り返る。

脹相はまだそこにいた。

「……どうした?」

「…………」

言おうか迷う。

でも。

もう一度だけ、あの優しいキスをしてほしい。

そう思ってしまった。

私は少しだけ恥ずかしそうに、脹相を見上げる。

「……ねえ」

「ん?」

「……もう一回、してくれる?」

「…………」

脹相が固まった。

分かりやすいくらい、目を見開いている。

「……もう一回?」

「うん……」

自分で言っておきながら、どんどん恥ずかしくなる。

「……嫌だった?」

「いや」

今度も返事だけは早い。

「嫌ではない」

「じゃあ……」

「……むしろ」

脹相が言葉を止める。

耳まで赤くなっている。

「……俺から頼みたいくらいだ」

「……ふふ」

笑うと、脹相が少し照れたように目を逸らした。

それから、ゆっくりとこちらへ歩いてくる。


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