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②呪術廻戦〜脹相と恋人〜

第52章 心の準備ができた



月明かりに照らされた彼女はあまりにも綺麗だった。
下着姿で、ホックを外そうと後ろに手を伸ばしたところで止めた。

「待ってくれ。」

「ん?」

「俺が…する」

「…分かった。」

パチクリと瞬きをして、何を言っているのかと一瞬止まった彼女は、俺に任せてくれた。

「……先に、触れてみる?」

そう言って、彼女は少し照れたように笑った。
その瞬間、俺は言葉を失った。

差し出された手は少しだけ不安そうで、それでも俺を信じてくれていることが伝わってくる。

――綺麗だ。

さっきから何度もそう思っている。
けれど、今の彼女は特に美しかった。

頬をわずかに赤くして、俺の反応を待っている。
そんな姿を見ていると、胸の奥が静かに熱くなる。

「……いいのか?」

そう尋ねると、彼女は小さく頷いた。
俺がゆっくりと手を伸ばすと指先が滑らかな肌に触れる。
その瞬間、彼女が少しだけ笑った。


「……温かいね」

「……ああ」

俺の手の上からさらに彼女の手を重ねる。
ただそれだけなのに、心臓がまた大きく鳴った。

「手…大きいね。全部掴めちゃう。」

「…いや…さすがに全部は…」

言っていて恥ずかしくなる。
本当にこのまま掴めば俺の指の間から溢れてしまうだろう。

「分かる?ドキドキしてるの」

「いや、俺の心臓がうるさすぎて分からない」

「ふふ」

「心は準備したが、緊張はしている」

「そっか」

手がぴくりと動く。

「ん…」

「っ…すまない」

「あ、ううん。びっくりしただけ。いいよ?」

脹相はじっと動かない。
少し手を動かすだけで、柔らかな感触が手に広がる。

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