第1章 付き合ったんだよね?
「……そんなに不安だったのか」
「だって……昨日のこと、嬉しすぎて……」
そこまで言うと、顔が熱くなる。
「朝起きたら、全部夢だったのかなって……」
脹相は何も言わず、私の手元を見た。
そして、Tシャツを掴んでいた私の手に、自分の手を重ねる。
「夢なら、こうして触れられないだろう」
「……うん」
「それに」
脹相は少しだけ視線を逸らした。
「俺も、昨日のことを何度も思い出していた」
「……え?」
「本当に、お前と付き合えたんだな、と」
思わず顔を上げる。
脹相は少し照れたように目を伏せていた。
「だから安心しろ」
そう言って、私の手をそっと握る。
「昨日から、俺はお前の恋人だ」
その言葉に、胸の奥がじんわり温かくなった。
「……じゃあ…ずっと?」
「そのつもりだ」
「……そっか」
ようやく安心して、私は脹相のTシャツを掴んでいた手を離した。
昨日までとは、ほんの少しだけ違う朝。
同じ部屋で、同じ人と迎える朝だけど
今日からはこの人が、私の恋人。
そう思うだけで、頬が熱くなった。