第49章 3日間の我慢〜2日目
「……あと一日だ」
「そっか」
「明日で終わる」
「うん」
私は脹相の頭をもう一度撫でる。
「じゃあ、頑張ろうね」
「ああ」
そのとき。
ふと時計を見る。
「……あ」
「どうした?」
「五分経っちゃった」
「……もうか」
脹相は少し残念そうにしていたが、
私も立ち上がって、勉強へ戻ろうとする。
「じゃあ、戻るね」
「ああ」
部屋へ向かおうとしたところで、私は振り返った。
「そうだ」
「なんだ?」
「もう二時間くらいしたら、また休憩するから」
「……そうか」
「そのとき脹相が起きてたら、またハグしよう?」
「……!」
脹相の表情が、ほんの少しだけ明るくなる。
「ああ」
「約束ね」
「……約束だ」
私が部屋へ戻っていく。
扉が閉まったあと、
一人になった脹相は、ソファに座ったまま小さく息を吐いた。
「……二時間か」
長い。
けれど次も彼女が来る。
また抱きしめてもらえる。
そう思うだけで、さっきまでよりずっと気持ちが軽くなった。
「……待っていよう」
脹相は少しだけ嬉しそうに、静かなリビングで次の休憩を待つことにした。