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②呪術廻戦〜脹相と恋人〜

第49章 3日間の我慢〜2日目



そして夜。
静かな家の中で過ごしていると、リビングのほうから足音が聞こえた。

「……?」

脹相が顔を上げると
そこには、少し疲れた様子の彼女がいた。

「脹相」

「……」

「五分だけ休憩」

そう言って、私はソファに腰を下ろす。
勉強の合間の、ほんの短い休憩。

脹相も少し離れたところに座る。
すると、私は脹相を見て、小さく笑った。

「ねえ」

「なんだ」

「少しだけ、くっついてもいい?」

その瞬間、脹相の胸が、わずかに跳ねた。

「……ああ」

平静を装って答える。
けれど、内心では嬉しくて仕方がなかった。

私のほうから脹相に近づいていき、そのまま腕を回した。
ぎゅっと抱きしめる。

脹相の頭を胸元へ抱き寄せるようにして、髪に頬を寄せ、
すり、と頬を頭に擦りつける。

「……疲れたぁ」

「……そうか」

脹相は最初こそ少し戸惑った。
けれど、結局そのまま私に身を預ける。

「少しだけ抱きしめさせて~」

「ああ」

そう答えながら、脹相は目を閉じた。

私の腕の中。
昨日とは逆だ。

昨日は自分から抱きしめたが
今日は彼女が抱きしめてくれている。

それが、思っていた以上に心地よかった。

「……なあ」

「ん?」

「今日も、夢を見たんだ」

「本当?」

「ああ」

「どんな夢?」

少しだけ迷ったあと、脹相は正直に答える。

「……キスする夢だった」

「えっ」

私が少し驚く。

「私と?」

「お前とだ」

「どんな感じ?」

「……何度かした」

「何度も?」

「ああ」

脹相は少し気まずそうに視線を逸らした。

「最後にもう一度しようとしたところで……目が覚めた」

「する前に?」

「ああ」

私は少し考える。

そして、ふっと笑った。

「じゃあ、今すればいいじゃん」

「……え?」

脹相が顔を上げる。

私はそのまま少し顔を近づけて――

ちゅっ。

短く唇を重ねる。

離れて、脹相を見る。

「……これでいい?」

ニコッと笑うと、
脹相はしばらく固まっていた。

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