第43章 アルバム
「脹相、これね」
夕食を終えて、二人でソファに並んでいたときだった。
私は棚から一冊のアルバムを取り出した。
「何だ?」
「アルバム。作ったの」
「……アルバム?」
「うん」
脹相の隣に座って、膝の上にアルバムを置く。
表紙には、二人で撮った写真を小さく切り抜いたものがあり、
その真ん中には、手書きで二人の名前が書かれていた。
「私と脹相の写真、いっぱい入れたんだ」
「……俺と、お前の?」
「そう」
脹相はアルバムを見つめたまま、黙っている。
私は少し照れながら続けた。
「プレゼントっていうか……」
アルバムを脹相のほうへ差し出す。
「作ったから、いつでも見ていいからね!」
「……」
「脹相?」
脹相は、すぐには受け取らなかった。
「……俺が、見ていいのか?」
「うん?」
「いつでも?」
「もちろん」
ようやく、両手で受け取る。
まるで壊れ物を扱うような手つきだった。