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②呪術廻戦〜脹相と恋人〜

第37章 媚薬


「私……脹相さんのこと、気に入ってしまって……」

「……俺を?」

「はい……。優しくて、格好よくて……。それで、飲ませたら私のことを好きになってくれるんじゃないかって……」

孫娘は震える声で続けた。

「そうしたら、ここに残ってもらえると思って……。だから……」

そこで、ちらりと私を見る。

「まさか、あなたが飲むとは思わなくて……本当にごめんなさい」

脹相の表情が険しくなる。

「俺には効いていないようだな?」

「……はい」

「そうか」

脹相は深く息を吐いた。

「任務中の人間に、訳の分からないものを飲ませるな」

「はい……」

「それに――」

脹相は私のほうを見る。

まだ赤い顔で、自分の袖を握っている私を見て、わずかに眉を下げた。

「俺には、すでに好きな相手がいる」

「……!」

孫娘が目を見開く。

そう言って、脹相は私の手を取った。

「……脹相」

「だから、残る理由もない」

孫娘はしばらく黙っていたが、やがて深々と頭を下げた。

「……本当に、ごめんなさい」

「二度とするな」

「はい……!」
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