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②呪術廻戦〜脹相と恋人〜

第4章 手を繋ぎたい


「ふふっ」

「……笑うな」

「ごめん。でも、脹相がそんなことで悩んでるの、ちょっと可愛くて」

「可愛い……?」

 納得いかない、と言いたげな顔。

 それでも耳が少し赤くなっている。

「じゃあ、繋ぐ?」

 私が手を差し出す。

 脹相はその手を見つめた。

 まるで、とても大切なものを渡されたみたいに。

「……いいのか?」

「恋人なんだから、いいんじゃない?」

「……そうか」

ゆっくりと、その手を握る。
いつもと同じはずの温度。
いつもと同じはずの感触。
それなのに、握った瞬間、脹相の指に少しだけ力が入った。

「……」

「脹相?」

「いや」

彼は前を向いたまま、私の手を握っている。

「……嬉しいと思っているだけだ」

「そっか」

「ああ」

それからしばらく、二人とも何も言わなかったが、手だけはずっと繋いだままだった。

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