第30章 雰囲気変わった
――そして後日。
脹相が二人に会ったとき。
野薔薇ちゃんは、じーっと脹相を見た。
「……脹相」
「何だ」
「あなた、ちゃんとキスだけでしょうね?」
「……?」
脹相が本気で意味が分からない顔をする。
真希ちゃんが頭を抱えた。
「釘崎、やめろ」
「だって気になるじゃない!」
脹相はしばらく二人を見たあと、私を見る。
私の顔は、すでに真っ赤だった。
「……何の話だ?」
「何でもない!」
私は慌てて脹相の袖を掴んだ。
脹相は不思議そうにしながらも、私の頭を撫でる。
その光景を見た野薔薇ちゃんが一言。
「……なるほど」
真希ちゃんも頷く。
「これは確かに、雰囲気変わるな」
「だから何が!?」
今度は私が二人に抗議する。
そして脹相だけが最後まで何の話なのか分からず、首を傾げていた。