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②呪術廻戦〜脹相と恋人〜

第30章 雰囲気変わった


野薔薇ちゃんが黙り、真希ちゃんも考え込む。

「……まあ、恋人ができてキスが増えれば、多少は変わるんじゃないか」

「でも私はもっと……」

野薔薇ちゃんが何か言いかけて、真希ちゃんに肩を叩かれる。

「言うな」

「はい」

私は二人を見ながら首を傾げる。

「……二人とも、何を想像してたの?」

「聞かないほうがいい」

真希ちゃんが即答した。

「なんで?」

「聞いたらお前が恥ずかしがる」

「……?」

野薔薇ちゃんがため息をつく。

「つまり、私たちは勝手に脹相とかなり進んだんだと思ってたわけ」

「……」

私は理解して、顔が一気に熱くなる。

「ち、違うから……!」

「分かった分かった」

野薔薇ちゃんが笑う。

「じゃあ、訂正しとくわ」

「何を?」

「『最近色気が出た女』じゃなくて――」

少し間を置いて。

「『キスだけで十分幸せそうな女』ね」

「……っ」

真っ赤になる私。

真希ちゃんが小さく笑った。

「まあ、そっちのほうが微笑ましいな」

「もう……」

恥ずかしくて俯く。

すると野薔薇ちゃんが突然、真希ちゃんの肩を叩いた。

「でも待って」

「今度は何だ」

「じゃあ、脹相はどれくらいのキスをしてるわけ?」

「……!」

私は固まる。

「……聞かなくていい」

真希ちゃんが即座に野薔薇ちゃんを止める。

「そこから先は本人たちの問題だ」

「えー、気になるじゃん」

「私はちょっと分かる気がするけどな」

「真希ちゃん!?」

二人が笑い出す。

「だって」

真希ちゃんが私を見る。

「今のお前の顔を見る限り、かなり甘やかされてるだろ」

「……」

否定できない。

「ほら!」

野薔薇ちゃんが嬉しそうに叫ぶ。

「やっぱり何かあるじゃん!」

「そんなことないよ……!」

「分かってるって!」

笑い声が部屋に響く。

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