第7章 ずっと傍にいて欲しい
久しぶりの、デートの約束の日だった。
やっぱり… というべきか、朝おきたら夜中のうちにメッセージが入っていた。
『すまない、急な任務が入った。また連絡する。』
それだけ。
不安はあったものの、いざ現実になると結構きつい。
沈む気持ちをどうにか立て直し、
『わかった。気をつけて、無茶しないでね!』
と、返事を入れておく。
朝一に分かっただけマシだったと思おう。
予定がなくなってしまい、何をして過ごそうかと考える。
友達を誘ってみるか、家でゆっくりするか、一人で出かけるか……
誰かと外出するはずだった日は、何となく誰かと居たい気持ちになった。
「友達はデートって言ってたしなぁ…」
そのとき、スマホにメッセージが届いた。
姉から……じゃなく、姉の息子、まだ4歳の可愛い可愛い甥っ子からだ。
『ちゃん!あそびにいきたい!!』
大量のスタンプとともに。
ふふっ。かわいい。
『うれしい^ ^いいよー!拓翔くんは、どこかいきたいところある?』
すぐに返事を送ってあげると、今度は電話がかかってきた。
『もしもしーーー?』
「ふふ。もしもし?早起きだね。まだ7時だよ。」
『うん!!おやすみの日だから。』
そうか。これがよく聞く “なぜか休日に限って子どもが早起きする” という現象なのね。
拓翔くんと少し話したあと、姉と電話を代わり、3人で米花水族館へ行くことになった。
* *
ひとしきり遊んだ帰り道。
「今日はありがとね、。
もう朝から 『ちゃんと遊ぶ』 『電話してみる』って言って聞かなくて、6時に起きてきてほんと困ってたの。」
「いいよいいよ。ちょうど暇だなって思ってたところなの。大変だね、やんちゃ盛りだし。」
「僕、まだちゃんといる!!お家に泊まる!!」
拓翔くんから、今日何度目かの自己主張が飛び出した。
姉は止めるけど、自己主張は止まりそうにない。