第9章 記憶
「なんで驚くんだよ。いつもしてただろ?が『最初からやり直す』を選んだんだから、ほら早く。」
「待って待って!『最初から』の最初がどこか、ちょっと認識にズレがあるよね!?」
「何もずれてないだろ。はもう僕のことが好きで、僕はが好きなんだから、『最初から』は婚約前からのやり直しだ。」
「えぇぇぇぇ!?そこなの!?その位置からなの!?ちょ……ちょっと待って、じゃあ、二つ目を選んでたらどの位置なの!?」
「二つ目はすぐにご両親に挨拶してその足で入籍コースだ。」
「えぇぇぇぇ!?ど、どうなってるの!?」
「いいから早く。」
「待って、強引っ!!!!わ、私そういう記憶もなくて、どうしていいか…!」
「・・・そうか。ふっ。」
「え?なんで嬉しそうなの?ほんと怖いよ!?さっき『僕はがいないともう生きていけない』とか言ってたのにどんだけメンタル強いの!?」
「じゃあ僕からするからもう黙って。……あ。やっぱり先に『好き』って言って。」
「……!!! ま、まだそれはよくわからないから……!」
「嘘だな。」
「!!?」
「どう見ても好きじゃないか。記憶喪失前の自分にまでやきもちやいてただろ。」
「!!! うぅ……」
「恥ずかしいなら僕から言う。」
「ま、まって!言われるのも心の準備がいる!!」