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①呪術廻戦〜脹相〜

第71章 誕生日パーティー



「……脹相」

「なんだ?」

「私ね」

眠そうな声が、胸元から聞こえる。

脹相は髪を撫でる手を止めた。

「……脹相が好きだよ」

「……」

一瞬、何も考えられなくなった。
聞き間違いではない。先程までのトーンとも違う声色。
今、確かに、彼女の口から聞こえた。

「俺が……好き?」

思わず聞き返してしまう。

「うん……」

彼女は目を閉じたまま、小さく頷いている。

脹相の心臓が激しく鳴る。

今まで何度も想像した、〇〇に好きだと言われることを。
けれど、実際に聞いてみれば、想像していたよりずっと苦しい。

嬉しい。嬉しいはずなのに。

「……そうか」

それしか言えなかった。

これが彼女の本心ならばもっと聞きたい。
いつから、どうして。俺のどこが好きなのか。
聞きたいことはいくらでもある。

けれど彼女そのまま、脹相の胸元に顔を埋めた。

「ねぇ……」

「なんだ?」

「どうやったら……」

そこで言葉が途切れる。

脹相は待った。
続きを聞き逃さないように、じっと私の顔を見る。

「……どうやったら、私を好きになってくれる?」

「……」

脹相の呼吸が止まった。

「……何?」

聞き間違いかと思った。

「どうしたら……脹相が、私のこと好きになってくれる?」

今度は、確かに聞こえた。
脹相はしばらく何も言えなかった。

胸の奥が、ぎゅっと締めつけられる。

そうか、やはり彼女は、自分が俺に好かれているとは思っていない。

だから「好き」と言った直後に「どうしたら好きになってくれる」と聞く。

あまりにも彼女らしく、あまりにも鈍くて。
そして、どうしようもなく愛おしかった。

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