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①呪術廻戦〜脹相〜

第59章 花火大会


「ねえ」

「なんだ?」

「……花火」

「?」

「帰ってきたら、一緒に見ない?」

脹相が目を瞬く。

「……俺と?」

「うん」

私は少し照れながら頷いた。

「本当はね」

小さく笑う。

「花火、脹相と一緒に見たいから帰ってくるの」

「……」

脹相が黙る。

「みんなには混むから帰るって言ってるけど」

私は少しだけ視線を逸らす。

「本当は、脹相と見たい」

その言葉に。

脹相の胸が大きく鳴った。

「……そうか」

やっと返ってきた声は、いつもより低かった。

「うん」

「……分かった」

「じゃあ、帰ってきたら一緒に見ようね」

「ああ」

その約束だけで。

脹相の表情が、ほんの少し柔らかくなる。

「じゃあ行ってくるね」

「……気をつけて行ってこい」

「うん!」

あなたが出ていく。

脹相は、その後ろ姿を見送った。

「……」

さっきまであれほど落ち着かなかった胸が。

今度は別の意味で騒がしい。

――自分と花火を見たい。

その一言が、頭から離れなかった。

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