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①呪術廻戦〜脹相〜

第56章 学校へのお迎え



――好き。

やっぱり好きだ。

でも、言わない。

この人の隣にいられるなら。

今は、それだけでいい。

しばらく歩いていると、脹相がふと私のほうを見る。

「今日は疲れただろう」

「うん、ちょっと」

「帰ったら早く休め」

「脹相は?」

「俺は大丈夫だ」

脹相は自然に歩幅を合わせる。

あなたの隣にいることが、当たり前のように。

それが嬉しい。

でも、少し苦しい。

本当は、ただの「隣」では足りない。

もっと近くにいたい。

もっと自分だけを見てほしい。

けれど。

それを言わない。

今の関係を壊したくないから。

「……脹相」

「なんだ?」

「明日も迎えに来てくれる?」

その言葉に、脹相の胸が熱くなる。

本当は、明日だけじゃない。

できるなら、毎日迎えに行きたい。

あなたが望む限り、ずっと。

けれど、いつも通りを装って答える。

「補佐監督が戻ってくれば、俺が行く必要はないだろう」

「……そっか」

ほんの少し残念そうな声。

脹相は黙った。

数秒後。

「……戻ってきても、俺が行こうか」

「本当?」

あなたが嬉しそうに笑う。

その笑顔を見て、脹相もわずかに表情を緩めた。

「……ああ」

本当は。

――好きだから迎えに行きたい。

そう言いたい。

けれど言えない。

「じゃあ、明日もお願いね」

「ああ。任せろ」

あなたは嬉しそうに笑っているのを見て、脹相もまた、微笑んでいた。
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