第54章 呪いを受けて幼児化してしまった
「じゃあ、脹相。よろしくね」
「ああ。任せてくれ」
五条が笑う。
「ちょうそうと、ねんね」
嬉しそうにそう言って、私は脹相の胸元に頬を寄せた。
「……ああ。一緒に寝よう」
脹相が優しく背中を撫でる。
その様子を少し離れたところから見ていた五条は、ふっと息を吐いた。
「……可愛いなぁ」
思わず漏れた声。
幼い身体。
無邪気な笑顔。
自分を見つけるたびに「ごじょうさん」と駆け寄ってきて、今は脹相にくっついて安心しきっている。
昔と変わらない。
いや――昔よりも、ずっとずっと素直だ。
「……でも」
五条の表情が少し曇る。
「早く元に戻ってほしいんだけどな」
このままでは困る。
身体だけじゃない。
記憶まで幼い頃に戻ってしまっている。
いつもの彼女なら知っているはずの仲間も、積み重ねてきた思い出も、今は何も分からない。
だからこそ、一日でも早く元に戻してやりたい。
ちゃんと自分の人生を取り戻してほしい。
「……早く戻ってこいよ、〇〇。」
小さく呟く。
けれど。