第54章 呪いを受けて幼児化してしまった
任務で受けた呪いのせいで、私は幼い姿になってしまった。
身体だけではない。
記憶も、幼い頃まで戻っている。
そのため、高専に戻ってからも私は五条悟から離れようとしなかった。
そのまま夕方になり、五条は眠ってしまった私を抱き上げたまま、家まで送ってくれた。
「……脹相いるー?」
五条が玄関の扉を開ける。
「……なんだ、五条か。どうした。」
奥から声が聞こえると、脹相が玄関まで出てきた。
そして、五条の腕の中にいる私を見た瞬間――
「……何だ、それは」
目を見開く。
「びっくりした?」
五条は笑いながら、眠っている私の頭を軽く撫でる。
「任務先で呪いを受けちゃってね。身体も記憶も、昔の状態に戻っちゃったみたい」
「……記憶も?」
「うん。昔のことしか覚えてないみたい」
「さっきまで恵の出した脱兎と悠仁と野薔薇とみんなで遊んでて疲れて寝ちゃってるんだけどさ。」
脹相は眠っている私をじっと見つめる。
「……だから、今日はうちに連れて帰ろうかと思って。」
「そうか」
少し考えたあと、脹相は頷いた。
「その方がいいだろう。知らない場所に一人でいるより、安心できる人間といた方がいい」
「でしょ?」
五条が笑う。
「じゃあ、今日はこのまま借りて行くね」
そう言って、私を抱いたまま家へ向かおうとした。