第37章 寸止めの代償
扉を閉めた瞬間。
「…………っ」
ベッドに腰を下ろし、両手で顔を覆う。
「……あの顔は反則だ」
誰にも聞こえない声で呟く。
「……あれで何も思うなという方が無理だ」
しばらく悶々としたあと。
脹相は枕に顔を埋めた。
「……好きだ」
今まで何度も胸の中で繰り返してきた言葉。
けれど今日は。
いつもよりずっと苦しくて。
そして、少しだけ嬉しかった。
「……もし」
小さく呟く。
「もし、お前が俺と同じ気持ちだったなら……」
その先を想像して。
脹相は再び枕に顔を埋めた。
「……無理だ」
結局その夜。
脹相はなかなか眠れなかった。
目を閉じるたび。
あのときの〇〇の顔が浮かんでしまう。
そしてそのたびに。
「……俺は本当に、どうしようもないな」
そう呟きながら。
一人、布団の中で悶絶するのだった。