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①呪術廻戦〜脹相〜

第36章 恋人のふり


翌日。

待ち合わせ場所に向かう途中、私はソワソワと落ち着かない様子で歩いていた。

「……緊張する」

「俺もだ」

「脹相も?」

「ああ」

あなたは少し意外そうな顔をする。

「平気そうに見えるけど」

「そう見えるだけだ」

そう言って、脹相はあなたの手を取った。

「……!」

「恋人なら、手を繋いでいた方が自然だろう」

指が絡む。

恋人繋ぎ。

私の顔が一気に熱くなる。

「……そうだね」

脹相も顔を逸らしている。

耳が赤い。

しばらくして、目的の人物がこちらに気づいた。

「久しぶり」

「久しぶり」

「……もしかして彼氏?」

「うん」

あなたが答える。

すると脹相が、繋いだ手を少しだけ強く握った。

「そうだ」

「へえ。いつから?」

「……しばらく前から」

私が答えると、脹相も頷いた。

「そうだな」

そして、私を見る。

「大切な人だ」

「……!」

胸が跳ねる。

演技なのに。

脹相の目があまりにも優しくて、あなたは一瞬言葉を失った。

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