第35章 怖い映画
そして翌朝。
目を覚ましたあなたが最初に見たのは、すぐ隣で眠っている脹相の顔だった。
「……」
近い。
思わず息を止める。
昨夜、自分から添い寝をお願いしたことを思い出す。
「……恥ずかしい」
すると。
「……起きたか」
「!」
脹相が目を開ける。
「お、おはよう……」
「ああ。おはよう」
少し沈黙して。
「……もう怖くないか?」
「うん」
あなたは小さく笑った。
「脹相が一緒にいてくれたから」
「……そうか」
脹相はそれだけ答える。
けれど。
耳が赤い。
あなたもそれに気づいてしまい、自分の頬まで熱くなる。
怖かったはずの夜は終わった。
なのに。
今日の夜は別のドキドキで眠れなくなりそうな気がしていた。